着物リフォームの良い所

年を取ってくると、古い物の良さがわかってくる。洋服で好きなものもいろいろあるけれど、絹や織り、染めや柄の良いもの、そして昭和初期までの斬新なものを見ると、惹かれる。着物をホイホイと着られなくなり、反幅帯すら重いと感じるようになると、やっぱり洋服にリフォームした方が、断然着る機会が多くなる。箪笥の肥やしをすぐ着られる物にすると、箪笥は広く使え、絹を身につける心地よさを満喫できる。リフォームしたものは、ほとんど普段着に着て、破れたら処分する。最後はポケットティッシュ入れに。バッグやリュックにすると軽くて重宝な一方、角が弱いので穴が開いたりすれたり。それを承知で作る。
困るのは、金銀の礼装帯。華やかすぎて、普段持つバッグには派手すぎる。地味目の金銀松の織り帯から、帯とバッグと財布を作った。財布は日々使えるが、バッグは留袖用の帯だったので地味柄でも派手。軽いのは気に入っているので、ちょっとお出かけに持っていくけれど。もっと街で、着物リフォームを着ている人に会いたい。